**** 目覚めのとき(ヘブリダイシ) ****







最近夢に出てくる炎を纏った赤い鳥のような男。

内容は覚えていないが自分に酷似していた気がする。

授業の終わりを告げるチャイムとともに目を覚まし、教室を出た。
煙草をきらしたので近くの自販機まで買いに行く。



そういえばいつも纏わりついてくる幼馴染みの姿を見ていない。

いつも一緒にいるだけにいないと不安になる。


煙草を買い足し、幼馴染みの姿を探して歩いていると叫び声が聞こえた。

急いで駆け付けるとそこには幼馴染みと不気味な影。
「ダイシ!」
と呼ぶとこちらに気付いたらしく
「リダ〜」
と情けない声を出しながら駆け寄る。
「何だよこれ!」
と言うと
「ドッペルゲンガー…」
と影が呟き襲いかかってきた。


側にあった石を影に投げつけたがすり抜ける。
ダイシの腕を掴み
「逃げるぞ」
と言って影とは逆方向に走り
「どうすりゃいいんだよ!」
と叫ぶと

「助けてやろうか」

と頭の中で声がした。


「何?」
と言うと
「助けてやるかと言っている。死にたいのか?」
と問われる。
「どうすればいい?」
と聞くと
「目を閉じろ」
と言われた。

「何故だ?」
と首を傾げると
「誰と喋ってるの?」
と俺を見上げるダイシ。

どうやら俺にしか聞こえていないらしい。
影に先回りされ立ち止まり、
ダイシを後ろに隠して目を閉じると赤い鳥のような男が頭に浮かんだ。
「お前は?」
と聞くと
「今はそんな話してる場合じゃない。体を貸してもらおうか」
と言われ、再び首を傾げると
「私はヘブンズ。ヘブンズ・ウィングスだ。早く私の名を呼べ」
と急かされる。

目を開けダイシに
「離れろ」
と言って少し離れたのを確認し、
影を睨みつけながら

「ヘブンズ!」

と叫ぶと体が炎に包まれる。

ふと自分を見るとヘブンズの姿になっていて体が勝手に動いた。
あらゆることがいっぺんに起こりすぎて混乱してきたが、
影を消すことに専念する。

気付くと自分の拳に炎を纏わせていて拳を突き出すと影は燃え上がって消えた。



元の姿に戻るとダイシが駆け寄ってきて
「リダかっこよかったよ!どうやったの?」
と目を輝かせている。
苦笑して
「わかんないんだ」
と言うと
「でも凄かったよ」
と言って抱きつかれた。
抱きとめて
「お前が無事でよかった」
と言って頭を撫でると
「ありがと」
と笑う。

愛しさが込み上げてダイシに口付けると頬を染めて俯く。

「行くぞ」
と言って手を出すと手が繋いでくれた。



ダイシと別れ、家につき自分の部屋に入ってベッドに倒れ目を閉じると
再びヘブンズが浮かぶ。

「お前…何者だ?」
と聞くと
「私はもう一人のお前だ…」
と答える。

訳がわからずに首を傾げると
「私はドッペルゲンガーと言う精神体でな、肉体がない。だからお前を宿主に選ばせてもらった」
と言われ
「ふざけんな!」
と叫ぶと
「もう決めたことだ」
と言う。
「ったく…なんだよ…」
と頭を抱えると
「まぁ、仲良くやろう。宿主」
と笑いかけてきた。

宿主と言う言葉がしゃくに触り
「俺は宿主って名前じゃねぇ!リダだ」
と言うと
「短気だな…よろしく、リダ」
と言われ
「しゃあねぇな…」
と呟くと
「ありがとう」
と言って消えた。


後日、生徒会長に呼び出され生徒会に勧誘され、
面倒くさくて断ったが生徒会の内容を聞かされ、
ダイシにも勧められてしぶしぶ入った。

その日から平和を守るため、
そしてダイシを守るためヘブンズと共に戦うことを決意した。






*********あとがき*****************
ドッペルです。
個人的にヘブンズ好きです♪
エビとか言われてても…(笑)
かっこいいじゃないですか!
でもダイシがシャイでいいものかようわかりません。
ドッペルのコントで「女の人の裸だよ〜、怖いよ〜」みたいなこと言っといて
実は大好きだし、しかもエロ本片手に写真集写ってるし(爆笑)
なんなんだあのおっさんは!ファンを騙すな!
で、文章的にはどうなんでしょうね?
進歩してないかも(ヲイ)
これからも日々精進あるのみですね。


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